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これ、翻訳対決か?

これを翻訳対決と言うのは、誤訳以前の問題だろう。

即ち、インターネットを使ったデータベース検索能力と、人工知能のデータベース容量の比較に過ぎないからだ。

そもそも個々の単語を機械的に置き換えるのが翻訳ではない。

各言語固有の言い回しや熟語、慣用句、俚諺、表現などは、翻訳にあたり本来の意味を厳密には逸脱しようとも適切な事は少なくない。

無論、ハングルがウリジナルな固有言語であり、実際には100%世界各地の言語を丸ごとパクっているならば、機械的な翻訳でも成立するだろう。

だが、そんな言語は稀だ。

例えば、「リンゴのような頬」は何色か。

日本語でのニュアンスは、赤ないしは紅、だろう。

だが、英語だと白、らしい。

英語で赤、だと紅斑病や結核の患者に見えるらしい。

逆に日本語で白、だと栄養不良や長い入院闘病中に見える。

これ、元々が英語は白人種、日本語は黄色人種の言語の一つ、だからだ。

つまり、赤はredではなくwhite、whiteは白ではなく赤ないしは紅、と翻訳しなければ誤訳、だろう。

これは、ワインやビールに関しても言える。

フランスやドイツにおける常温保存は、日本では冷蔵保存になる。

フランスやドイツの平均気温と日本の平均気温とはかなり違うからだ。

オックスフォード大学出版局出てている外国人向けの笑話集の中には、アメリカとイギリスの認識も登場する。

場所はマダガスカル

英国艦隊と米国艦隊との交歓パーティでの話。

いつもぬるい酒を出されてうんざりしているアメリカ側は、酒を冷やすための氷を提供するが、やはり酒はぬるいまま。

イギリス側が氷をどうしたかと言えば、アイスバスに使った。

これ、生活様式の違いを笑話にしているが、この手の話、暑い時に沢山の氷があったらどうするかの違いは、文字面だけでは翻訳できまい。

結局のところ、人工知能による自動翻訳は、翻訳先の言語に熟達した翻訳家などの人の手を介在させなければ、誤訳が蔓延するだけだ。

■プロ翻訳家と人工知能が「翻訳対決」。結果は……

(HARBOR BUSINESS Online - 02月25日 16:10)